Bandoalphaのざっ記ー学位商法問題

主として米国発の真正でない学位や大学などの、所謂「ディプロマ・ミル」、「ディグリー・ミル」の問題を取り上げています。 当ブログ記載事項の著作権は著作者に帰属します。無断での引用は、法の定めるところに則り、各人の責任において御自由にされて下さい。 御意見などございましたらこちらへ。 Bandoalpha@msn.com  Toshi Hino/檜野俊弘

志賀町小泉町長学歴詐称疑惑

Q and A

「成績証明書を読む」(2012年07月15日記述)のところに寄せられた疑問コメントであるが、説明を掲げておく。

◆◆◆寄せられたコメント◆

国内の大学でアメリカの制度に近いICUでもそうですが、
第1外国語(日本人なら英語)の単位は、学期単位ではなく、年間で単位をもらえます。
(講座番号も年間を通じて同じです)

Pは「次学期に継続(学期ではpass)」を表すのでは?

卒業年度が入ってないのは、おそらく卒業前に渡された学期ごとの成績表だからかと思われます。
(これが成績証明書の記載と同じ内容になる)

私がICUで4年3学期終了時にもらったものと記号こそ違いますが、ほぼ同じ内容です。
ただ、私は卒業単位不十分で満4年では卒業せず半年(1学期分)留年したので、5年目の成績表が別にあります
(もらわないまま卒業したので手元にありませんが手数料払って手続きしてもらいにいけばもらえます)

添付されてる成績表が捏造されたものではない本物である前提として
これが卒業した証明であるかと言われると、卒業に必要な単位は大学・学科で違うのでわかりませんし「在籍はしたが(4年、もしくはそれ以上で)卒業したかまではこれではわからない」という結論かと思います。

Posted by なまえ at 2015年06月04日 20:49
◆◆◆

◆◆◆寄せられたコメント◆

最初1学期だけので単独で単位のないENG 0110と年間授業ENG 0123
どちらも必須で年間で3単位なのでは?

3学期分、3回登場してるENG 0123を再履修と捉えてるから誤解が生じてるのかと…
Posted by at 2015年06月04日 21:05
◆◆◆

☆小輩応答コメント☆

ICUのご卒業ですか。
あそこは広々とした素晴らしいキャンパスですね。
私も三鷹に居た頃は毎日ICU通っていました。

尤も、ICUの学生でも職員でもないので「かよっていた」のでなく、「とおっていた」のですがね。

ノンジャパのMに英語を習おうとしたのですが、元々がずぼらな性格なものですから、「ひげ」で厚揚げ肴に呑んで気炎を上げるだけで終ってしまいました。
私が英語が下手なのは「ひげ」のせいです(笑)。

こちらに赴任する時にはMがわざわざ成田まで見送りに来てくれました。(それと武蔵境のスナックのM子ママも・・・呑み代が溜まってた!w)
私は米国人に見送られて日本を後にし米国へと旅立ったのです。

ばか山や中島知久平の屋敷?の庭の芝生でごろごろしたり、クリスマスの季節になると礼拝堂の前の一本の木に白い小さな電球で電飾がなされ、自転車で前を通ると寒気の中でそれがなんとも凛として美しかったことなど懐かしく思い出します。

私は集団就職で花の都大東京に出てくるまではずっと「道奥く仙台」で、学校は東北学院なのですが、元々が「仙臺神學校」と言うくらいですのでやはり礼拝や基督教学などがあり、当時は礼拝の説教も倉松先生の講義もワケ解りませんでしたが、基督教の人間観に基づく人格教育と言うのでしょうか、今になってみると若い頃に基督教に触れる機会があったことを大変有難く思い感謝しております。

さて本題です。

当ブログに掲示した成績証明書が正式の成績証明書(最終のもの)であることは、Wood Junior Collegeの成績証明書を現在管理しているMillsaps Collegeに私自身が直接確認しております。

従ってこの成績証明書に記載されているのが、小泉勝氏のWood Junior Collegeでの履修・単位取得の全記録ということになります。

この小泉町長の成績証明書が、町長本人が町議会に提出する以前から町内で出回っていた問題ですが、成績証明書の提示を強く拒んでいた町長自身がそのようなことをすることは考え難いので、何者かが町長のサインを偽造等して成績証明書取得申請書を作成し、入手したものと考えられます。

町長の座を巡っては夫々利得のあることでしょうから、それくらいのことは皆平気でやるのでしょうね。

他人のハンコやサインを偽造や不正に使用して証書等を勝手に取得したり、あらぬことに利用されてしまう。 これをやられたのでは社会は堪りません。 ちなみに日本国刑法

(私印偽造及び不正使用等)

第百六十七条 行使の目的で、他人の印章又は署名を偽造した者は、三年以下の懲役に処する。

2 他人の印章若しくは署名を不正に使用し、又は偽造した印章若しくは署名を使用した者も、前項と同様とする。


Wood Junior Collegeは2学期のセメスター制ですね。

ご指摘のように「ENG0123」は2学期通しで講義が行われ、年間で3単位では?という可能性も考えられますが、ただその場合には通常のセメスター単位とは異なるのでCatalogのほうに注記がされると思われますが、そのような記載は無く(P39)、又成績証明書上でも各セメスターで3単位が付いています。

同系統科目の「ENG0110」や「ENG0113」も各セメスターで単位があり1セメスターで完結しています。

他の科目を眺めてみても、いずれも1セメスターでの単位取得になっており2セメスター通期というようなものは見当たりませんね。

「ENG0123」は再履修した可能性が最も高いと考えられるわけです。

ちなみに「P」は、Catalogを見ますと「P-denotes work of passing quality. Quality points are not assigned, and云々」となっております。(P25)

「ENG0123」「ENG0110」「ENG0113」といった科目ですが、これらは「Remedial courses」のものであり、単位は「Institutional credit」で補習単位ですので、短大卒業の必要単位にはカウントされませんので、卒業・学位取得の判定にはいずれにしても関係はしません。(P39)

成績証明書でもこれら科目には「Quality Points」が付いていませんね。

「Remedial Course」ー補習科目(ハイスクール・レベルの補習)ーといったものは日本の大学や短大ではちょっと聞きませんね。米国の大学・短大でも有るところ無いところあるようですし、日本の大学・短大では無い制度かも。 (;検索しますと「リメディアル教育」として今では3~4割?ほどの大学で普通に導入されてるみたいですね。少子化、志望者全入、定員割れの時代だそうで大学もいろいろと大変みたいですね。) 

卒業・学位取得に必要とされる履修科目や必要単位数については、Catalogに記載されているところです。

Wood Junior Collegeでは最低でも64セメスター単位は必要で、専攻によってはさらに多くの単位が必要だったようです。(P27~P34)

成績証明書からは、小泉氏が取得した短大課程単位数は56単位ほどですので、「当該短大を卒業・学位取得したとする要件が認められない」という結論になるわけです。

御参考;
Wood Junior College Catalog
http://bandoalpha.web.fc2.com/woodcatalog8789.pdf

投稿者のお話はこの辺りのことでしょうか。 ちなみに米国ですと講座科目番号は州内大学・短大共通に統一されているようで便利になってます。
ICU語学教育科目

国際基督教大学(ICU)の3学期制とカリキュラムー日比谷潤子学長講演」(pdf)

以上
ICU教養ヒゲ学部アツアゲ専攻
桧野俊弘
☆☆☆

 2名の告発人(稲岡氏および西氏)は共に「成績証明書は偽物であるから、当該米短大卒業というのは経歴詐称であり公職選挙法の虚偽事項の公表罪にあたる」との告発主張を為していたが、これでは争点が成績証明書により卒業・学位取得の判断をすることから、「成績証明書が本物か偽物か?」という話にすり替わってしまっている。

 稲岡氏の告発(2010年12月告発。2012年5月不起訴処分)は当初は至極真っ当なものであったのだが、その後”検察の遅滞戦術”にシビレを切らしたものか「成績証明書は偽物」との西氏の主張に同調した上申書など提出し、論旨不明なものとなっていた。
 西氏の告発(2011年12月告発。2012年7月不起訴処分)は当初より「成績証明書は偽物」とする根拠不明なものであった。

 金沢地検は日米刑事共助条約に基づき、米国の該成績証明書管理者より該証書等を独自に入手し、これが真正な成績証明書であることを確認して、当件は「嫌疑なし」と裁定したわけだが、「成績証明書が本物か偽物か?」という話であれば私もこれが真正な成績証明書であることに全く同意するところである。

 私は告発人両名の当件調査に協力したわけであるが、ことは小泉町長の名誉にも関わることであり、真実の解明には慎重な姿勢で且つ米国の教育関係者にも聞き多くの助言もいただき、相当な時間を費やしたものだが、告発人らは真実は何か?ということには全く興味は無いようで勝手にあらぬ方向に話を持って行ってしまい、調査協力の甲斐が失せてしまって大変残念な思いをしている。

 本人の成績証明書からは、小泉町長が公称している「最終学歴  米国ウッドジュニアカレッジ卒業」(志賀町HP町長プロフィール)とする根拠はどうにも見られない。

 当該米国短大を「卒業」した事実は見られないので正確には、「最終学歴  米国ウッドジュニアカレッジ」迄であろうか(苦笑)。

 米国短大を卒業していようがいまいが、石川県羽咋郡志賀町の町長としての行政の能力に直接関係することではないわけだが、嘘を吐いて町民を騙しているということであれば、行政の長としての能力にも疑問符が付くことであろうか。 そもそも、虚偽の経歴(学歴)を公表して当選していたのであれば、選挙の公正性が失われる話である。

 公職にある者として、疑問をもたれた公表していることの真偽については公選してくれた町民や社会に対してきちんと説明し、誤りがあれば自ら正すべきことであろう。

 いずれは解ることである。

 ヤメ検(20年検察官であったという同町出身の弁護士。町の法律相談なども行っているという)などを使って検察への影響力を行使し、告発人らが少々??なのをこれ幸いに真実を誤魔化し、巧みに逃げ切るようなことが若しあるとすれば、結局は町史に汚点を残し、子々孫々に恥を遺すだけのことになるであろう。

 「嘘」は「烏鼠」とも書く。
人間としての誇りを忘れ恥を知らぬ烏や鼠のような者たちが町の成功者、有力者として横行跋扈する。

 そんな町で育つこれからの子供達が気の毒というものである。


This entry has been updated July 2019.

Q&Aの続き

それと、小泉町長の持つ学位の不思議である。

私が昭和63(1988)年5月にウッドジュニアカレッジを卒業したことは間違いない。」、「卒業証書は、間違いなく、卒業式の日にウッドジュニアカレッジからもらったものである。」と小泉町長が言明している本人の卒業証書に記されている学位名は、「Diploma in Associate of Applied Arts(応用芸術短期大学士)」である。

当時の当該ウッド短大の大学要覧(Wood Catalog:小泉氏が在学していた期間の1985~1988年の前後を念の為含めて、1983年から1993年間のものを実査した。)を仔細に眺めても、「Applied Arts(応用芸術)」の学位コースは同校には存在していないし、従って応用芸術関連の科目というのも開講されていない。

例えば、東京大学や中央大学などの法学士の学位であれば、必要とされる法律関係の科目の履修が多くあるはずだが、小泉町長の成績証明書には芸術・美術関係科目の履修は一般教養としての美術が1科目のみであり、本人の持つ学位名と履修科目の間には関連性が全くみられない。

小泉町長は「卒業証書は、間違いなく、卒業式の日にウッドジュニアカレッジからもらったものである。」としている以上、卒業証書に記された学位名の不思議についても、これはどうゆうことなのか?町民や社会に説明する責務があるであろう。

卒業・学位取得の証明というのは、成績証明書上に卒業・学位取得に必要とされる所要の単位修得等の記録が確認されれば、卒業証書(学位記)の有無や真偽などに関係無く証明されるわけであるが、本人の成績証明書上には当該米国短大の卒業・学位取得に必要とされる単位修得がみられないことは、前回述べたところである。

小泉町長が当該米国短大を卒業したとする根拠は、残念ながら見られない。

私が調べて、理解出来た結果とは、全く相反する調査結果の「報告書」が、名古屋市中区に所在する「あすなろ法律事務所」より志賀町町議会議長宛提出されている。

当該あすなろ法律事務所の「報告書」では、「以上から、小泉氏は、「ウッドジュニアカレッジを卒業したことは事実であり、経歴に何らの詐称もないことが判明した。」と結んでいる。

当該「報告書」では、実際の調査自体は、「アメリカの大手法律事務所であるHughes・Hubbard&Reed LLPの岡本弁護士及びロビン・モリス氏に調査依頼を行った。」とある。

あすなろ法律事務所としての見解では、「本調査はアメリカの大手法律事務所であるHughes・Hubbard&Reed LLP所属の弁護士らが調査したものであり、その信用性は極めて高い。」としているので、アメリカの大手法律事務所の岡本弁護士らによる調査結果というのを、疑問点の質問や検証するようなことはせず、其の儘丸々信用して、結論付けたということになろう。

アメリカの調査について、疑義があれば同弁護士らが答えることになっている。」ともあるので、調査の内容に疑問が生じた場合でも、当該あすなろ法律事務所には責は無く、生じた調査の疑義への責任は全てアメリカの大手法律事務所の岡本弁護士らにあるということであろう。

アメリカの大手法律事務所の岡本弁護士らによる調査結果では、
卒業するためには、合計64セメスター単位を終了し、成績評価点の累加平均2.00(C)を取らなければならないが、小泉氏の正式な成績証明書によれば、同氏は、累積合計として65セメスター単位と成績評価点の累加平均2.65を取得しており、卒業に必要なセメスター単位を終了している。
としているが、大学や短大等の高等教育機関では学位コース毎に必要とされる必修科目などが定められているものであり、普通これだけの要件で卒業出来るところは存在しない。

ウッド短大の卒業要件は、以下のようになっている。(Wood Catalog P27)

1、Complete the core curriculum for his degree.(選択した学位の必修科目の修得)
2、Elect courses to complete 64 semester hours.(64セメスター単位の修得)
3、Have a cumulative grade point average of 2.00(C) for all courses presented for graduation.(平均成績評価点2.00(C)の取得)
4、Complete a minimum of 30 semester hours at Wood.(最低30セメスター単位をWood短大にて修得)
5、Have been enrolled in Wood for the last semester of his academic work.(最終学期にWood短大に在学していること)

調査の基準となることからして、こうも違っているようでは調査結果の精確性など期待のしようも無いであろう。

アメリカの大手法律事務所の岡本弁護士らというが、一体どうしたことだろうか?

当該あすなろ法律事務所も、普通の人であれば思い付くような疑問を聞く事や、依頼した調査結果について検証するようなことはしていないようであるが、案件によっては依頼した調査には一切疑問を持たないというポリシーか何かなのであろうか。

当該あすなろ法律事務所の所長である國田武二郎氏は、小泉町長の代理人を務めており、志賀町の無料法律相談も行っている元検察官(検事生活20年とか)の弁護士である。

当該報告書の末尾には、「追って、金沢地方検察庁にも同様文書を送付し、早期に不起訴処分をすることを上申した。」とあるので、当該あすなろ法律事務所の國田所長は、只管アメリカの大手法律事務所の岡本弁護士らの調査結果を正しいものと信じて、依頼人である小泉町長に掛けられた”あらぬ経歴詐称の公職選挙法違反”の疑義を晴らすべく、長い検事生活での経験・知己を生かして、検察当局に大いに働きかけたであろうことが推察されよう。

当該あすなろ法律事務所の報告書が事実であれば、アメリカの大手法律事務所の岡本弁護士らによる調査というのは、杜撰粗漏であったと言う外ないであろう。

アメリカの大手法律事務所による杜撰粗漏な調査結果を正しいと信じたばかりに、刑法犯の疑いの明らかな者を若し隠避していたとしたら、元検察官であった弁護士として、その慙愧の思いは如何ばかりかと思うのだが?

当該報告書の内容が事実であれば、國田所長らのあすなろ法律事務所は、アメリカの大手法律事務所の岡本弁護士らによる杜撰粗漏な調査による、”被害者”という立場になろうか。

当該報告書を素直に読めばそうゆうことになってしまうが、Hughes hubbard & Reed LLPの岡本弁護士らによる調査というのは、一体どうゆうものであったのだろうか?

<参照>
Wood Junior College Catalog 1987-89(83-85、85-87、89-93年度版も、卒業要件、学位や専攻、開講科目といった主要部分に変更は無い)

名古屋あすなろ法律事務所による「報告書」

名古屋市所在の「あすなろ法律事務所

Hughes Hubbard & Reed LLP」ー岡本弁護士



歳月

石川県志賀町小泉町長の、「米国ウッドジュニアカレッジ卒業」(町長プロフィールによる)という学歴の真偽、「本当に卒業しているのか?」、については不可解なまま検察(金沢地方検察庁)の裁定が下されて、その後は何の情報も聞こえては来ないようである。

「真実なんかどうでもいいんだよ。終了終了」、といったところであろうか。

思えばこの件は、昨夏亡くなられた静岡県立大学の小島茂教授(Wiki)のほうに、町長の公示学歴に疑問を持つ志賀町有志の方が2010年夏頃に訪ねて来られ、小島教授より当方にも話があって色々調べ始めたりしたものであった。

いまやこの件は、小島教授が私に残していった遺品といった感じになってしまったろうか。

小島教授とは、2007年頃より所謂ディプロマミル・学位商法問題について種々交信していただき、私自身随分勉強になったものである。

かたやUCバークレイ(Wiki)で社会学博士号を取られた俊英の大学教授であり、当方は受験勉強の3日程もしたことの無い、学問の世界とは無縁の、飲んだくれおっさんの瘋癲であるから、教養も志操もまるで違うわけだが、分け隔てなく接して下さる方であった。

意見が違うことも勿論あり、相手のお立場も考えずの軽忽な物言いもするので、随分と脱力されたことも多かったことであろうし、或いはお命を縮めることもあったかと反省するのだが、これも浮世の出会いの芥と今は笑って許して戴くほかない。

小島教授と交信が始まった頃は、日本の大学教授の内にも怪しげな所謂ニセ学位を使う者が横行していた時代であった。

お互い共通のものがあったとすれば、
「日本は平気でウソを吐き他人を騙すことが当たり前の、三流の国家社会になってゆくのだろうか?
至誠や正直さを人生の大切なものとして生きた嘗ての日本人というのは消滅し、仕立ての良い背広、高級ブランド品を身に付け、高級車を乗り回してはいるが、中身は洋服を着た烏や鼠が、金よ銭よと鼻孔を膨らませて彷徨くばかり。
地道に努力を重ねる正直な者が指を差されて嘲られるような、そんな下衆の国家社会になってしまうのだろうか?」
という、漠然とした不安感と危機意識であったろうか。


☆小島茂教授の学位商法問題3部作。
遺作はさしずめ学位商法3兄弟といったところだが、狡猾なディプロマミル相手の小島教授の闘いに、多少なりとも参加・支援できたことは愉快な思い出である。
”末弟”となって終った「大学偽装」は、発刊前より交信戴いたものなので特に思い出深い。

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池田憲彦元拓殖大学教授による追悼譜
小島茂教授を弔うの譜/かかる知識(arts)人ありき



検察裁定の不可解

Seesaaブログで2012年9月30日記載のもの。

☆☆☆
小泉勝志賀町長の学歴詐称疑惑(公選法違反容疑)での告発を町民より受けた金沢地方検察庁は、これを「不起訴」処分と裁定したのは新聞報道にあったところだが、検察より告発人への処分通知(刑訴法260条による)というのは書式(「処分告知書」 様式第96号)による、「処分区分: 不起訴」とあるだけの簡潔なもののようである。(参考:これは他の事例だが、様式によるものであるからいずれでも同じだろう

不起訴とした理由について、告発人はその理由を問い合わせることが出来る(刑訴法261条)とされており、裁定理由については、文書で請求すれば、これも書式(「不起訴処分理由告知書」 様式第114号)により回答されるが、「不起訴処分の理由: 嫌疑なし」とだけのこれも至って簡潔なもののようである。(参考:同じく他の事例)(電話には応じないという。これらの手続・回答は、競争社会で顧客に対応する民間の感覚よりすれば驚天だが、要は聞いて来るなということかw)

なぜ「嫌疑なし」と判断したのか等それ以上の理由説明は、”その必要なし”と検察庁では考えているようである。(注:起訴便宜主義Wikipedia
告発人(稲岡保男氏)が金沢地検に裁決理由の説明を求めても、説明には応じてくれないのだと言う。

不起訴裁定の区分については法務省訓令・事件事務規定で、「被疑者死亡」から「起訴猶予」まで20項目が細かく区分けされている。
少し長くなるが引用しておく。

◆◆◆
2 不起訴裁定の主文は,次の各号に掲げる区分による。
 (1) 被疑者死亡 被疑者が死亡したとき。
 (2) 法人等消滅 被疑者である法人又は処罰の対象となるべき団体等が消滅したとき。
 (3) 裁判権なし 被疑事件が我が国の裁判管轄に属しないとき。
 (4) 第1次裁判権なし・不行使 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定,日本国における国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使に関する議定書若しくは日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定に基づき,我が国に第1次裁判権がないとき,又は前3号若しくは次号から第20号までのいずれかに該当する場合を除き我が国が第1次裁判権を行使しないとき(第1次裁判権を放棄したときを含む。)。
 (5) 親告罪の告訴・告発・請求の欠如・無効・取消し 親告罪又は告発若しくは請求をまつて論ずべき罪につき,告訴,告発若しくは請求がなかつたとき,無効であつたとき又は取り消されたとき。
 (6) 通告欠如 道路交通法第130条の規定により公訴を提起することができないとき又は同条の規定により家庭裁判所の審判に付することができないとき。
 (7) 反則金納付済み 道路交通法第128条第2項の規定により公訴を提起することができないとき又は同項(第130条の2第3項において準用する場合を含む。)の規定により家庭裁判所の審判に付することができないとき。
 (8) 確定判決あり 同一事実につき既に既判力のある判決があるとき。
 (9) 保護処分済み 同一事実につき既に少年法第24条第1項の保護処分がなされているとき。
 (10) 起訴済み 同一事実につき既に公訴が提起されているとき(公訴の取消しがなされている場合を含む。)。ただし,第8号に該当する場合を除く。
 (11) 刑の廃止 犯罪後の法令により刑が廃止されたとき。
 (12) 大赦 被疑事実が大赦に係る罪であるとき。
 (13) 時効完成 公訴の時効が完成したとき。
 (14) 刑事未成年 被疑者が犯罪時14歳に満たないとき。
 (15) 心神喪失 被疑者が犯罪時心神喪失であつたとき。
 (16) 罪とならず 被疑事実が犯罪構成要件に該当しないとき又は犯罪の成立を阻却する事由のあることが証拠上明確なとき。ただし,前2号に該当する場合を除く。
 (17) 嫌疑なし 被疑事実につき,被疑者がその行為者でないことが明白なとき又は犯罪の成否を認定すべき証拠のないことが明白なとき。
 (18) 嫌疑不十分 被疑事実につき,犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分なとき。
 (19) 刑の免除 被疑事実が明白な場合において,法律上刑が免除されるべきとき。
 (20) 起訴猶予 被疑事実が明白な場合において,被疑者の性格,年齢及び境遇,犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないとき。
◆◆◆ 「事件事務規程(法務省訓令」 最終改正 平成24年6月14日法務省刑総訓第4号

今回の裁定理由は「嫌疑なし」であるから(17)番であり、担当検察官は、学歴詐称の事実が無いことが明白、学歴を疑問とする証拠は無いものと判断したことになる。
「卒業したことは事実で、学位記(卒業証書)も真正なものである。」と判断したことになろう。

卒業の有無や学位記の真偽の最終的判断の根拠となる成績証明書を、担当検察官がどのように理解したのかは、閉ざされた扉の奥のことであり不明であるが、成績証明書の内容の検証については、ここで述べてきた通りであり、ウッド短大はじめ当該地域の大学認定団体であるSACSCOC、ウッド短大成績証明書の管理者であるミルサップス大学(Millsaps College)、ウッド短大のかつての職員など、この件で私が事実確認のためコンタクトした教育関係者では、大いに疑問である(Significant questions exist as to whether this person earned a legitimate degree-SACSCOC)とする人はいても、成績証明書から卒業したことは事実で学位記は真正なものである、と理解する人は私の知る限り皆無である。

答えが二つあるという問題ではないので、同じ事実を眺めて理解が180度違うというのは、米国と北朝鮮辺りであれば有り得ようが、情報が開かれた自由と民主主義の文明国間に於いてはあまり聞かない話である。

”当検察裁定については、告発人の不服申立により金沢検察審査会においてもその当否に関し、慎重に精査、検討が為され、その結果、検察官がなした不起訴裁定(嫌疑なし)は相当である、との同審査会議決がされているところである。 法令に定められた手続きは全てしっかりと為されており、法的に何らの瑕疵も無い”となるのだろうが、米国では疑問とされる米国短大の卒業や学位記が、日本では卒業は事実で学位記も真正なものと裁定されるというのは、さながら漫才でも眺めているようであり、甚だ興味深い。

☆☆☆

学位記のなぞ

Seesaaブログで2012年7月30日記載のもの。

☆☆☆
「卒業したことは間違いない」
とするためには、教育記録である成績証明書上に、その教育機関により定められた学位取得・卒業の要件を満たす履修記録が確認されなければならないわけだが、小泉町長の米国留学先「ウッド短期大学(Wood Jr. College)」の本人成績証明書には、学位取得・卒業とする要件を満たすものは、残念乍ら見当たら無いようである。

或いは、ウッド短期大学以外の何所かの短大や大学なりで、単位を取得していたという事でもあれば(ウッド短大へは所謂編入や転学となる)、「応用美術(Applied Arts)」という学位は兎も角としても、短期大学士取得に十分で卒業の要件も満たす可能性も考えられるわけだが、そのような説明も聞かないようである。

「卒業証書は、間違いなく、卒業式の日にウッドジュニアカレッジからもらったものである。」
と、小泉町長は検察へ供述しているとのことだが、だとすれば、この学位記(卒業証書)は、ウッド短大が発行したものということになるだろうか。

DiplomaKoizumi (640x465)

学位に相応しい教育事実が無いのに、学位記などを発行(販売)するのは、ディプロマ・ミル(ディグリー・ミル)と呼ばれる学位商法の業者なわけだが、認定校が発行した学位記だからといって、真正な学位とは限らない場合も、稀にありえる。

今年2月のニュースだが、ノース・ダコタ州の州立大学(Dickinson State University)が、中国人留学生に対して、学位要件を満たす履修など無いにも拘らず、大量に学位を発行していたという、”州立大学によるディプロマ・ミル”という、ショッキングな出来事があった。
参考:
Degrees(Without the Work) for Foreighn Student at a North Dakota University -New York Times

Dickinson State - alleged diploma mill for Chinese - AP

同大は入学者の減少への対策として、近年米国留学生が急増している中国人留学生の受け入れ積極策をとり、中国でエージェントなどを雇い、留学生の獲得に積極的だったようだが、その過程で「あってはならない」一線を越えてしまったというところのようである。

州大学局(North Dakota University System)の監査により不正が発覚して、学部長(Dean of Educatin, Business and Applied Science)が失踪し、自殺体で発見されるというショッキングな出来事もあったようだが(Youtube)、新任学長が所謂内部告発により、州大学局へ監査を要求し、問題が明るみにされるという、自浄作用があったことがせめてもの救いだろうか。

参考:
Internal Review Report - North Dakota University System

規模は違うが、ウッド短大も入学者の減少には頭を痛めていたことだろうし、些か状況が似たところはあったろうか。

若し、ウッド短大がこの学位記を発行したとすれば、「Associate of Applied Arts(短期大学士・応用美術)」という短大要覧には存在していない学位名をわざわざ使ったのは、他の真正な学位と区別をつける為だったのだろうか?

正規の短期大学士に”Apply”するとの意味合いで(短期大学士を応用スルデアルw)、「Arts」や「Applied Science」と語感の似ているところを使ったという事なのだろうか?

卒業式の日に学位記をもらったとすれば、本人も、左右の学友のと比べて、自分の学位記は学位名が違っていたのだろうから、これは、周りは皆”折り詰め弁当”が配られたのに、自分にだけは”おにぎり”が来たようなものだから、やはり「何で?」と思うだろうか。

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