去る2月21日の議会全員協議会で、小泉町長が雇った弁護士らは「報告書」と称するものを提出し、成績証明書等も併せ提示して、「以上から、小泉町長は、「ウッド・ジュニア・カレッジを卒業したことは事実であり、経歴に何らの詐称もないことが判明した。」「本調査結果によって、小泉氏が学歴を詐称した事実がないことが明らかになった。」と主張し、「したがって、流言飛語に惑わされることなく、本件の問題をこれで終結させることを強く要望する。」「追って、金沢地方検察庁にも同様の文書を送付し、早期に不起訴処分をすることを上申した。」と、該報告書は結んでいる。

ウッド・ジュニア・カレッジでの准学士取得・卒業の要件として該報告書は、「卒業するためには、合計64セメスター単位を終了し、成績評価点の累計平均2.00(C)を取らなければならない」としている。

他の米国短大同様ウッド・ジュニア・カレッジでも、其々の准学士の専攻コースに応じて履修が必須とされる必修科目や、選択科目があり、合計必要単位数や最低成績が決められていた。

小泉町長が在学した当時のウッド・ジュニア・カレッジには、准学士コースとして、「Associate of Arts(人文科学准学士)」と「Associate of Applied Science(応用科学准学士)」の2つが確認出来るのだが、小泉町長が取得したとする「Associate of Applied Arts(応用美術准学士)」と称する准学士コースは、その存在が確認出来ないものである。

小泉町長自身も「学校がないので調べようがない」(北國新聞)と言い、國田と言う町長の弁護士も、「正直わからない」(北國新聞)、「(学科が)当時あったかもしれないし、なかったかもしれない」(毎日新聞)、「わからない」(朝日新聞)としている。

該報告書は、「本調査は、アメリカの大手法律事務所であるHughes・Hubbard&ReedLLP所属の弁護士らが調査したものでありその信用性は極めて高い。」としている。

信用性が極めて高いと評価している、アメリカの大手法律事務所に調査委託しても、”Associate of Applied Arts(応用美術准学士)”なる小泉町長の准学士は、ウッド・ジュニア・カレッジにその存在が確認出来なかったということになる。

該報告書では准学士コースの詳細については、一切触れられていない。 依頼主の不利となることには触れないのはよいとはしても、小泉町長の応用美術准学士コース卒業の要件を「合計64セメスター単位を終了し、成績評価点の累計平均2.00(C)を取らなければならない」と、明記しているその根拠は無いということになる。

小泉町長が取得したとする応用美術准学士コースなるものの存在自体が不明なのであるから、その学位取得・卒業の要件がわかろう筈も無い。

<当時ウッド・ジュニア・カレッジに存在した他の准学士コースから推定して、小泉氏の応用美術准学士の卒業要件もこれこれだったと思われる>とでも書けばよいのだろうが、該報告書の記載は事実無根であり、これでは虚偽ということになろう。

提示された小泉町長のウッド・ジュニア・カレッジ成績証明書では、「Associate of Applied Arts(応用美術准学士)」と言う准学士コースに見合う美術系履修学科は、「Art Appreciatin」ひとつのみである。

この「Art Appreciation」と言うのは、これは「美術理解の基礎」、「美術基礎その1」といったものであり、応用美術の専攻学科というよりは一般教養としての美術の学科であろう。

提示された小泉町長の成績証明書の履修学科からは、取得したとする、「Associate of Applied Arts(応用美術准学士)」に関連する学科はなにも見当たらないという、不思議な話になる。

小泉町長の弁護士の報告書からは、小泉町長が取得したとする准学士が真正なものであり、間違いなく米国短大を卒業したことを証明するどころか、学歴詐称の疑惑がむしろ増幅されるものとなっている。