北國新聞や北陸中日新聞など地元紙によれば、志賀町の田中正文町議会議長が13日、小泉勝町長に成績証明書を取り寄せるよう申し入れたという(下記新聞記事)。

小泉町長は、「弁護士を通して申請したい」、「弁護士を通じてしっかりと提出する」とのことのようである。

「Transcript(成績証明書)」を取り寄せるには、既述のようにMillsaps CollegeがWood短大の証明事務を扱っているので、「Wood College Transcript Request(成績証明申請用紙)」をプリント・アウト(印刷)して必要事項を記入し、手数料$10(2部まで。それ以上の枚数については1部につき$2追加)を添えて、Millsaps CollegeのOffice of Records宛に郵送し、交付を受けることとなる。

http://www.ihl.state.ms.us/oasa/mcca.html(下のほうにWood Collegeがあるので、クリックすると申請用紙が表示される)

証明書申請用紙はこのようなもので、名前と送付先、生年月日、証明書種別等、そして本人がサインするだけであるから、日本で出身大学に成績証明書や卒業証明書を申請する場合と殆ど変らない。

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弁護士に頼めば、字は綺麗かもしれないが、成績証明書申請に弁護士を雇うというのも珍しいだろう。

遺憾なことだが、米国には偽のTranscriptを出してくれる業者も多いので、小泉町長が作成した証明申請書を封筒に収めて、Millsaps College宛投函送付するまで、甲者乙者、或いは信頼できる第三者が立ち会う必要があることだろう。

ある日、議長宛米国から町長の成績証明書がヒョッコリ送付された、というのでは、出所のトレースが不可能であり、折角の証明書が証明の用を為さなくなりかねまい。

Transcript(成績証明書)のサンプルをGoogle画像検索してみると、どうもニセモノ提供業者のサンプルのほうが多いような有様だが、Transcriptのサンプルはこんなものだろうか。

これは、ブッシュ大統領(息子のほう)のYale大1968年のものだが、DegreeはB.A.、MajorはHistoryとあるから、Bachelor of Arts in Historyで、学士号で専攻は歴史となるだろうか。

プレッツェルを喉に詰まらせて、ホワイトハウスの執務室でひっくり返っていたとか、兎角あまり頭は良くないとの風評の大統領だったが、どうしてそんなことは無いようだ。

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も少し新しいもので、これはMichigan State University1988年。同じくBachelor of ArtsでMajorはAdvertisingということが解る。

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書式は各大学で違っていても、記載される内容は同じであり、学位取得すなわち卒業していれば、Degreeの項目に記載がある。

小泉勝氏の場合には、Degreeの項目に、「Associate of Applied Arts」もしくは記号で「A.A.A.」なる学位の記載が、本人の主張が正しければある筈である。

学校が回答しているように記載が無いのであれば、泣いても笑っても、卒業(学位取得)はしていなかったということになる。

見慣れぬ英語の成績証明書であり、証明書を前に、この黒いシミがオレには学位に見える!等の議論も生じる可能性があることを考えれば、本人の小泉町長はじめ議長等が直接Millsaps Collegeのレコード管理室(学生課とか学務課といったところだろうか)に出向いて、担当者から解説を聞いて納得するのが一番なのかもしれぬ。

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