「米国の大学の日本校」と言うのにも、いろいろとあるようだ。

名の通った米国の大学(当然認定校である)がジャパン・キャンパスを開設し、カリキュラムも米国の本校と同じで、米国本校の教授陣を主力に、講義は全て英語で行なわれ、一歩クラスに入ればそこはもうアメリカの大学といったものがある。(http://www.tuj.ac.jp/defaultj.html

クラスは日本人が多いのだろうし、文化や思考の多様性に触れると言う点では本校に比べてハンディがあるかと思ったが、在学生は日本在住の米国人をはじめとした外国人が多いようで、大学院課程に於いては日本人はむしろマイノリティーな存在となっているようだ。(http://www.tuj.ac.jp/about/pdf/factsheetj.pdf

米国連邦教育省の認めた正式な認定団体から認定を受けた米国の大学が、ジャパン・プログラムを開設し、日本の事情を考慮したカリキュラムで、日本校に於いては日本人の日本校教授陣が日本語で講義をし、米国本校の教授(1人?)などの英語での場合には通訳や翻訳が付くといい、日本語での課程修学が可能なものがある。(http://www.csppjapan.com/

学位は米国本校の学位記が授与されるといい、ジャパン・プログラムについても認定団体の同校認定に記載があるようである。(http://registration.wascsenior.org/institutions/affiliation.aspx?accessID=252

法的な面での問題は無いとしても、ジャパン・プログラムでの取得学位が米国大学での学位と”同一”かと言うと、英語でのコミュニケーション能力の保証は無いわけであるから、米国の他の大学や官公庁、一般企業などがこれを”同一”には扱いようが無いであろう。

そのままでは米国の社会では実際に通用するのはなかなかに難しく、日本でのみ通用出来る米国大学の学位保持者が出現しそうである。 教育内容の質についての疑義、議論の生じるところだろうか。

完全に裏社会に入るのだろうが、米国で認定を受けていない実体の無い大学を偽装して、全く価値の無いニセ学位を発行販売する所謂米国のディプロマ・ミルと提携して、その日本校を開設し、米国大学の学位などと称して無価値な称号を発行販売する”米国大学の日本校”がある。

かつて”クレイトン大学”と称するものが存在したが、この類の代表的なところだろうか。(注記: Clayton Universityと綴り、実在する認定大学のCreighton Universityとは全く関係が無い。)

更に、日本に居るものが米国に”○○ University”と言った名称の法人登記を為し、これを”米国の大学である”と称して、無価値なニセ学位等を日本で発行販売するケースがある。

”イオンド大学”などがその代表格になるだろうか。

イオンドの場合は、ニセ学位の発行販売のみでなく、フィリッピン等海外の”提携大学”をも含めた名誉博士や、大学教授といった称号類も販売の対象としており、更に「専門家(医学博士、薬学博士、経済学博士、管理栄養士など)や健康食品に精通した世界レベルのバックアップ教授が多い」「大学ブランドの商品」だと謳う(http://www.geocities.co.jp/Beautycare-Venus/7997/about.htm)”健康食品”の類や株式投資まで扱っていた。

あらゆるモノをカネにしようとの創始者の執着がそこには感じられる。

f:id:Bandoalpha:20080204220837j:image

f:id:Bandoalpha:20091124122103j:image

週刊ダイヤモンド誌が「大学総力ワイド特集」と言うのを10/31付けで発行しているが、「10万円払えば「名誉教授」?怪しげな学位商法にご用心!」との記事でのイオンド側の最新の”説明”は、「当方は株式会社で、大学ではなくuniversityです。発行しているのは、学位ではなく称号です。名誉教授は学位ではないし、『修士』ではなく『修士相当』と認識しています。実社会の実績を評価したもので、日本の学位として認識していただいているわけではありません」、「名刺や履歴書に『博士』『修士』と学位のように記載したとしても、それは”称号”取得者側の個人責任上のことで、事前に説明しているIOND側は責任をいっさい負いかねます」との不可解なものであったとある。

「未来型大学としてのモデル」「このすばらしい大学」と言う主張からは大分後退してしまったようだ。(http://blog.livedoor.jp/nakasugi_h/archives/55159675.html

付属の”ハイスクール”イオンド大学高等学院などと称するもの(高校でなく高校相当?か?)まであることも記しておかねば、イオンドに失礼だろうか。(http://www.iond-univ.org/high-school/top-menu/

特筆すべきは、イオンドの場合その攻撃性にあるだろうか。

訴訟の恫喝はもちろん、相手が怯む様子が無いと解れば、今度は相手の勤務先や関係先に怪文書を送付し、搦め手で攻める手口は巧みである。(http://iond-univ.org/hibou/dangai.htm

イオンドは、事実を虚偽捏造する事には元々抵抗が無い。 

ディプロマ・ミル問題の権威である小島茂教授や、静岡県立大学のように毅然とした対応が出来るところばかりとは限らない。 サラリーマンや商売をやっている人なら、事勿れ主義の上司や客先に、このような事実を歪曲・捏造した怪文書・怪情報の類を若し流されたら、毅然とした姿勢を維持するのは難しいところだろうか。

「米国の大学の日本校」を騙るものの中には、国際地球○○大学とか称して本部はニューヨーク、ノーベル賞受賞予定の話まで出していたものもあったが、見てみると”日本校”と言うのは、ホリステック療養の按摩屋の自宅の一室というのもあり、こうゆうのは、諸行無常の響きありと言ったところか。