「IOND UNIVERSITY, a Hawaii corporation and IKUO NAKANO,」

を今回訴訟している、ハワイ州消費者保護局(Office of Consumer Protection)の、Jeffrey Brunton弁護士は、会社登記の容易なハワイ州に”University社”を登記して荒稼ぎをする、ディプロマ・ミル(学位商法)業者を次々と摘発訴訟し、撲滅している辣腕弁護士として著名である。

ハワイ州消費者保護局のサイトに出ている、これら、”学位商法業者の墓標”の殆どは、Brunton弁護士の功績によるものであることがわかる。

http://hawaii.gov/dcca/areas/ocp/udgi/lawsuits/

ハワイ州は所謂、「ディプロマ・ミル規制は緩い州」だが、「州法の厳格な執行によって良く対処している」と評価される所以は、Brunton弁護士の仕事振りにあると言ってよいのだろう。

学位商法業者にとっては、耳にするのも嫌な名前であろうし、怖い存在だろう。

Brunton弁護士は1981年よりハワイの法曹界に入っているそうで、もうかなりのベテランと言える。

ロー・スクール(法科大学院)は、University of KANSASだという。

「University of Kansas School of Law」は評価の高いところで、Bar pass rate(司法試験合格率)は95%だとある。

http://en.wikipedia.org/wiki/University_of_Kansas_School_of_Law

イオンドの顧問弁護を務める、Robert Kawamura弁護士は、1987年にハワイの法曹界に入っているという。

ロー・スクールはカリフォルニアの「Whittier Law School」というところ。

http://en.wikipedia.org/wiki/Whittier_Law_School

アメリカの場合Bar pass rateは高いそうで、同校の54%と言うのは低いのだが、Kawamura弁護士個人の能力に直接関係するものでは勿論ない。

イオンドのような、弁護士報酬の支払いを拒み、陰で捏造の悪評を立てるような、”スニークで油断も隙もあったものでないクライエント”に対しても、法律顧問と弁護のサービスを提供して行くというのは、余程にプロ意識をしっかり保持していなければ出来ないことであろうし、敬服に値しよう。

今回の法廷を担う裁判長は、「Judge ID:JGWBCHA」となっているので、Gary W.B. Chang裁判長であろう。

名前からわかるように中国系アメリカ人のようで、1979年にハワイ法曹界入りしているといい、1999年よりCircuit Courtの裁判官として任官しているようである。 なんでも父親も裁判官だったとか。

ロー・スクールは、Gonzaga Universityだという。

http://en.wikipedia.org/wiki/Gonzaga_University_School_of_Law

「Gonzaga」と言えば、ワシントン州東部Spokane市に所在する「Gonzaga」である。

「だれか居たな?」と思ったら、現在のワシントン州知事である、Christine Gregoire女史はGonzagaのロー・スクール出身であった。

知事の前職は州のAttorney General(州司法長官?とでも訳すか)である。

州Attorney Generalは司法権力を背景に実践的な消費者保護活動を日々行なっているので、時に身近な存在である。

消費者個人が会社を相手にクレーム話をしても、なかなか誠意をもって対応してはくれないケースが多いのは、何処も同じである。 と言うか、誠意の無い会社が、消費者問題を起すと言うべきか。

悪質でラチが開かない場合は、Attorney Generalに訴えると、介入して解決してくれる。

私もお世話になった事があった。 と言っても介入してもらう迄には行かず、双方の交渉経過をAttorney Generalにも報告し、所謂「高所からウオッチ」してもらう形に手配したところ、相手会社の態度は一変し簡単に解決したことがあった。

日本でも今後イオンドに対する費用弁済交渉をする人が増えてくることだろうが、相手は逃げようとするだろうから、消費者保護の公的機関に相談し見て貰いながら、交渉するというのも一つの手ではなかろうか?

最終的に司法の判断を仰ぐこととなっても、証拠として残るだろうし。

さてイオンド裁判だが、

Brunton弁護士が原告側弁護士で、Gary Chang裁判長が担当した裁判例があったので挙げておく。

http://hawaii.gov/dcca/areas/ocp/udgi/lawsuits/hi_am/

「Hawaii American University」だそうだが、カリフォルニアや中国を根城としていたようだ。

設立が2000年3月9日。告訴が2001年12月12日。判決が2002年7月1日となっている。

訴状を見ると、Agentやハワイでのオフィースの不備、カタログ等への非認定表示の不備、学生数の不足、etc. etc.の州法446E違反であり、同大学の閉鎖や、同大関係者による一切の学位商法禁止、被害者への弁償、適切な制裁金を課すこと等を求めている。

被告は同”大学”とネバダ州にある会社、それに役員2名の4者となっている。

判決は原告要求事項をそのまま認めているようで、被害者の弁償に全学位授与者宛に出すレターの雛形までついている。

Civil Penalty、いわゆる”罰金”であるが、被告の4者に其々$300,000ドルが言い渡されている。

ちなみに”罰金”の最高額と言うのは、今迄のところ、$500,000ドルのようである (Brighton U.が被告2者に其々50万ドルづつ。Prescott College for Business and Leadership Studiesが被告2者に50万ドルと10万ドル 。裁判長はChang裁判長とは別のかた)。

Chang裁判長下での”罰金”最高額は、Anglo American Universityの2被告へ其々$365,000ドルというところのようである。

イオンドに対しても、Gary Chang裁判長の公正かつ、厳格な判決を期待したい。