イオンドの掲示板に、

『イオンド大学 筆頭教授 清水馨八郎先生からの「書簡」(警告文)』

というのが掲載されているのだが、

http://www.iond-univ.org/bbs/bbs.cgi (No:102)

『中杉弘のブログ』というのにも、同じものが掲載されている。

http://blog.livedoor.jp/nakasugi_h/archives/55006773.html

中杉弘というのはペン・ネームとかで、実名は黒須英治と言い、イオンドの設立者なのだと言う。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%89%E5%BC%98

たしか昨年末にも時間が長いとかどうとか、同じ文が双方に掲載されていたので、このオーナーのお気に入り文を、指図を受けてイオンドの掲示板にも掲載しているというところだろうか。

(寄稿)イージス艦事件の真相を見誤るな  千葉大学名誉教授 清水馨八郎            

一 浦賀水道航路の特徴

浦賀水道は東京湾への出入り口で細長く毎日数百隻が南北に行き交う海の銀座通りで、 国の内外に開かれた公道、海の国道だ。列車の線路のような道だ。ここを東西に横断しようとする小型漁船の方が細心の注意が必要。この道には毎日巨大タンカー、伊豆七島方面への定期航路の外、内外の巨船が頻繁に通っている

ニ 小型船舶の運航ルール無視

巨大船の機関音は夜間でも小型船側に数分前に充分に届いている筈。小回りがきくのだから一時停止して待つか、僅かに方向を変えれば足りる。同時刻に同僚漁船は何隻も無事横断していた。清徳丸だけが直角の船首同時の衝突だから直前まで全く気がつかなかったのは無謀横断だ。

三 マスコミ、野党、国の大きな錯覚

それを今回、マスコミや野党は国民の生命を守るべき自衛艦が弱い漁船を引き殺したと大騒ぎして責任の本質を見誤ってしまった。首相、大臣、艦長が勝浦漁港にまで謝罪に行っているが、謝るべきは地元の漁業側である。

四 今回の事故の教訓を生かせ

日本は弱者に同情する判官ビーキから責任を国家という公に転嫁してしまっては、今度の教訓が生かされず、同じ誤りを漁協側が繰り返すこと必定。イージス艦も大海原でこんな事故を起こしたなら大問題だが、浦賀水道では別だ。

五 国家、国防の大局を見誤るな

今回貴重な国防艦(一隻千四百億円で買った)を犯人として横須賀港に長期間拘留拉致し、母港の舞鶴に帰して重要な任務に就かせない、その間の国家の重大な国防の空白を起こした責任を一体誰がとるのか。このことが大局的に見て一番問題なのではなかろうか。

(筆者注)

私は千葉大学を停年、退官後、勝浦にある国際武道大学教授として五年間在任し、地元の地域研究をしてきた者で、川津漁港を何回も視察している。

今回の事故を国の責任にのみにしていて、漁協側の反省がなければ同じ誤りを今後も犯し、何の教訓にもならないことを憂えるものである。                              

以上

この「千葉大学名誉教授 清水馨八郎」の寄稿なのだが、

「イージス艦事件」とは去る2月19日未明に発生した、護衛艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故のことを指しているのだろうが、事実の認識に大分見誤りがあるようだ。

一 事故発生場所は「浦賀水道」と思っているようだが、房総半島野島崎の沖合40Kmほどのところを、「浦賀水道」とは言わない。

事故現場を「浦賀水道」と報道している報道機関も無いと思われる。

http://mainichi.jp/select/jiken/graph/atagograph0802/1.html

ちなみに、「浦賀水道」とは東京湾への入り口の三浦半島と房総半島の間の水域であり、

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%A6%E8%B3%80%E6%B0%B4%E9%81%93

船舶航行の「浦賀水道航路」とはそこの狭い航路帯だ。 大胆に事故現場を誤認してしまっているのは、どうしたことだろうか。

http://www.kaiho.mlit.go.jp/03kanku/anzenhou-kaisei/leaf.pdf

事故の発生が浦賀水道航路であった場合は、海上交通安全法が関係してくるだろうが、今回のような外洋の場合は海上衝突予防法という話に違ってもくることだ。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S47/S47HO115.html

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S52/S52HO062.html

今回事故の起きた海面では未だそれほど船舶の航行は多くなく、もう少し先へ進むと東京湾の出入り船舶が増えてきて、徐々に行列を作ってゆくというところだろうか。

「あたご」艦長も、あともう少ししたら艦橋に上がる積りで、仮眠していたという所だったのではなかろうか。

二 相手船の機関音が聞こえることは難しいと思われる。

清徳丸の僚船の証言にも、「あたご」の機関音が聞こえたという話はないようだ、どころか「あたご」が鳴らしたと言う汽笛すら聞こえなかったと証言している。

小型船に乗ってみれば判るが、自船のエンジンや風切り音が意外と騒く、相手船の機関音など、ぶつかる程接近しなければ聞こえるものでもないだろう。

法的には、回避義務は先ず「あたご」にあることになり、「清徳丸」には大型船と小型船の運動性能の違いを理解して、危険行為を防止する義務はあったということだろう。 

三 マスコミの報道姿勢や野党の話は兎も角として、『謝るべきは地元の漁業側である』とは、漁民に対して失礼であり、侮辱であろう。

四 海難審判の結果も出ていないのだ。漁船側の責任だとする根拠も無いであろう。浦賀水道が余程お好きなようだが、事故の場所を間違えているのはいただけない。


五 日本海で今戦争が起きているわけではないのだし、「あたご」は新造艦であり、ハワイでの米海軍の試験訓練施設を借用して装備の性能確認・訓練を終えて、これから配備されるところだったのだから、『国家の重大な国防の空白を起こした』とは、些か話が大袈裟であろう。

事故での「あたご」の責任は大きいと見做されているのであり、まるで被害者みたいな物言いをしたのでは、事の真相を見誤るであろう。

「あたご」は海保による現場検証のため横須賀に滞在中で、実働による現場検証を終えれば、舞鶴に帰投するということだろう。

回収された「清徳丸」のGPSのデータ解析が難航しているとかの話も聞くが、多少時間がかかっても、精確な事故状況の確認ということが、今後に教訓を生かす為にも、最も重要なことであるのは理解すべきであろう。

イオンドの掲示板のほうには、「六」というのもあるが、さすがに躊躇したろうか、中杉弘ブログでは、これはパスしているようだ。

この「正論」に関しては、何か言おうという気もあまり起きないが。

六 北朝鮮の特殊部隊による心理情報作戦(謀略活動)の可能性を考えよ

2月19日午前4時頃に起きた衝突事故当日の2月19日から24日の6日間、海洋調査船「かいよう」が、沈没した「清徳丸」を無人海底探査機を使ってまでして捜索したにもかかわらず、「清徳丸」の操舵室と乗員2名が発見されていないという事実は、東京に向けて核ミサイルを向けている北朝鮮の特殊部隊による「清徳丸」の操舵室(録音機・弾痕・血痕などの証拠が残っていた可能性がある)ごとの拉致と、その後の軍事行動(イージス艦に衝突させること)の可能性が高いことを示唆している。

大変残念な事故だったわけだが、概して軍艦に優先航行権があるべきとするのは間違いであろう。

戦時ともなれば話は別だろうが、平時に一般商船がいちいち軍艦に道を譲っていたのでは国家の経済活動に支障を生じるであろう。

だいいち今回の事故のように夜間では、相手が軍艦なのか商船なのかの区別もつかない。

任務に在った護衛艦も、生活を賭けて漁場に急いでいたであろう漁船も、船の違いによる特性の差こそあれ、海上のルールに於いては対等の関係ということだ。

相手に敬意を払うということとは別のことである。

折角の、「イオンド大学 筆頭教授 清水馨八郎先生」よりの(警告文)とかも、事実を踏み外した儘で掲載したのでは、逆効果であろう。

浦賀水道が何処かなど、船好きの中学生でも解る話なのだから、本人によく確認しておくべきだったろう。

だれも調べもしないし、ニュースも見ていないということか。