連邦所得税法上の免税団体については、その性格上、収支などの財務状況申告書(Form 990)が一般に開示され、一般の人がこれを「査閲」出来るようになっている。

その収入などの経済状況から「イオンド大学ハワイ校」の活動の考察を試みた方がいたが、面白い着眼だと思う。

連邦所得税の免税団体は、毎会計年度の収支等財務状況を「Form 990」でIRSに申告する事が求められている。

免税団体が、その年間総収入が$100,000以下で総資産が$250,000以下の場合は、Form 990EZと言う簡易型申告書が使用出来る。

年間収入が$25,000に満たない団体の場合は、提出するに及ばず。

となっている。

http://www.irs.gov/pub/irs-pdf/i990-ez.pdf

税法上からすれば、年間収入が$25,000にも満たない団体は、”実質的活動の無い団体”と見做しているとも言える。

「IOND University」であるが、

「GuideStar」や「990Finder」で当該「Form 990」を探してみても「無い」ということなので、年間総収入が$25,000に満たない可能性が高いであろう。

http://www.guidestar.org/

http://foundationcenter.org/findfunders/990finder/

ハワイ校に「Total fees to graduation:about$4000(u.s.)」との記述があるが、法外な価格であり、”学位”取得まで2ヶ月から2年ともあるが、これでは後発であるイオンドに”この業界”での競争力は無いと思われる。人生経験などを単位として認定するのであり、取得必要な”単位”は極端に減るだろうから、実際の販売価格はもっと「安くて速い」のではなかろうか?それでも、お客の確保は難しいだろうか。

業界は、例えばこんなのだが。

http://www.affordabledegrees.com/OEFront/online_registration.aspx

http://www.rochvilleuniversity.org/

貧乏臭いイオンドに比べると、なかなか上手な作りである。

この”学位”の発送は中近東の国からだそうだが。

ハワイ在住者には「学費免除特待生」制度を設けているようだが、州法規定の25人の学生確保に必死というところであろうか。

http://www.iond-univ.org/news/scholarship_j.html

こうして見ると、収入の主体である筈の”授業料”収入は殆ど無いのではあるまいか。

経費面からはどうか。

仮に、東京本部などからの支援で、$24,999の収入があったとして、事務所を維持出来るか?だが。

1.人件費

ハワイ州の最低賃金は現在$7.25/hである。

これに、年金、失保、労災と言った雇用主負担の法定福利費を考えれば、X1.2くらいになるだろうか。

実際の雇用条件は需給で決まるだろうし、一人事務所で小額と言えども金銭を扱う事等を考えると事務経験者が必要だろうし、長く勤めていれば昇給もあるだろう。法定福利費を入れて$10/hを下ることはないのではなかろうか。

仮に$10としても、$10X20hX52W=$10,400 

人件費だけでも1万ドルは下らないであろう。

2.事務所賃貸料

ホノルルの事務所リース代だが、$2.45~$2.73/SF/Mと言うから、$2.60/SF/Mくらいか。

http://www.cbrehawaii.com/reports/2006Q3-CBREH-Office.pdf

事務所面積は最小としても、300SFくらいだろうか。

300SFX$2.60X12M=$9,360

事務所賃貸料も$10,000程度か。

3.保険

ビジネス保険は兎も角、倍賞保険は事務所リース契約で要求されたりするのだろうから、$1,000/年くらいは掛かるか。

4.光熱費

人が居る以上、冷房、水道、電気、月に$100程度はかかるのではないか。年$1,200か。

5.プロフェッショナル・サービス

弁護士は兎も角、会計士には頼むのだろうから、$1,000/年くらいか。

その他、電話や事務用品等を考えると、「絞りに絞って何とか維持だけは可能かも知れない」というところだろうか。

セールス・プロモーションや地域コミュニティーへの参加など、積極的な活動をする余裕はないだろうから、やはり休眠状態と言えるだろうか。