べつに小泉町長やその代理人弁護士に、喜んで戴こうというわけではないが、ちょっと視点を変えて、小泉町長の持つ「応用美術准学士(Associate of Applied Arts)」という学位記(卒業証書)が、留学先の米国の短大(Wood Junior College)より授与されたものである、として考えてみよう。

”小泉町長が学位を取得し卒業したのは動かぬ事実であり、それを否定する事柄は、間違いや単なる流言飛語デアル”、との視点から、つまり”天動説”で考えてみよう。

取得した学位の最終的な確認・証明というのは、修学した大学・短大等の高等教育機関が保管する当人の教育記録(a student's permanent academic record)に拠るわけだが、当人の教育記録のコピーである成績証明書(Transcript)が、町長の代理人弁護士により、2月の全員協議会の場で志賀町議員に提示されている。

成績証明書は「開封無効」と注意書きがされた封書で送られる証明書であるが、提示にあたっては、何故か開封されてしまった状態で成績証明書が提示されたという。

成績証明書は本人が何通でも取れるものであるから、町議員に提示する成績証明書をわざわざ証明書としては「無効」の状態にして提示したのは、代理人弁護士(國田武二郎・名古屋あすなろ法律事務所)にはそれなりの理由(わけ)があってのことと思われるが、結果として、提示された成績証明書の真偽について町議員や町民の間に本来不要な疑惑を惹き起し、町民・町議員と町長との信頼関係に大きく溝を掘ってしまっている。

提示された成績証明書の真偽についてであるが、イチかバチかで偽物を出すのであれば、もう少し内容が取得した学位と整合性のあるものを手配するだろうし、その時間も十分にあった筈である。

いずれはその真偽が確認されてしまうだろうから、さすがにニセ成績証明書を手配・提示してバレた場合は、代理人弁護士としても”イッカンの終り”だろうし、代理人弁護士には其処までの義理はないことだろう。

色々情報を総合して、提示された成績証明書は所謂本物と私は理解している。

成績証明書のコピーが、かなり以前(2010年8月頃?)から、町長学歴疑惑問題での所謂町の有力者の間に密かに流布されていたようである。

内容を理解して成績証明書を仔細に眺めれば、学位を取得し卒業したとする根拠は何も無いものであるが、一見相当な単位数を履修しているようにも見えるものなので、町長サイドが学歴疑惑の穏便早期収拾を図って密かに流布したものか、あるいは、何者かが、コイズミ・マサルになりすましてサインなどを偽造し、成績証明書を取り寄せていたものだろうか。

いずれにせよ、議会全員協議会の公式の場で提示した成績証明書が真正なものであることを示す責務は、町長サイドにある事なのだから、代理人弁護士は成績証明書の真偽疑惑など生じないよう、きちんとした対応を尽すべきであったろう。

町長代理人となっている國田武二郎弁護士は、志賀町の法律相談を担当しているという。

「広報しか」では、津波など災害被害の法律問題、カンニングの法律問題等、町民の法律相談に毎号熱筆を振るっておられるようである。(広報しか

地元出身の弁護士ということで、志賀町や町民には全く無料で奉仕している可能性もあるだろうが、普通に考えれば、何事もタダということは無いので、何かしらの利益関係があるものと考えられようか。

学歴疑惑町長の代理人弁護士として、米国の大手法律事務所などにも依頼して調査したという”報告書”の作成等、相当な費用も発生していると思われるが、回りまわって結局町民にツケが回されるのでは堪らん、との思いも生じ易いだろうし、何がしかの利益関係にあるような場合には、特にしっかりとした説明の姿勢が求められるところであろう。

成績証明書には、応用美術関係の科目履修が無く、町長の持つ学位記(卒業証書)の「応用美術准学士」学位との関連が見られない。

小泉町長が留学していたという米国短大の当時のカタログ(大学案内・大学要覧)にも、応用美術準学士という学位コースの記載は無いが、短大カタログには載らずに、”極く短期間試験的に応用美術準学士コースが設けられていた”等の可能性がゼロだとは言えまい。

ただ、その場合でも応用美術コースの教科目は設けられるだろうから、応用美術関係の科目の履修が何ら無いのに、「応用美術准学士」を取得しているというのは不可解になる。

ちなみに成績証明書に記載のある科目は、短大カタログに記載のある科目と科目コード番号・科目名ともに全て一致している。

小泉町長の持つ「応用美術准学士」という学位記(卒業証書)が米短大より授与されたものだとして考えた場合は、短大は科目履修内容とは関係のない学位を発行していたとなるだろうか。

これでは短大は、まさにディプロマミル行為をやっていたこととなってしまう。

小泉町長が留学していたという、「Wood Junior College(ウッド短期大学)」は、連邦教育省より認められた大学認定団体であるSACS/COC(The Southern Association of Colleges and Schools Commission on Colleges)による認定校であった。

大学認定団体SACS/COCによる定期的な認定(実査)を受けていたろうが、履修学科と関連しないような学位をもしも短大が発行していたような場合には、認定上の大きな問題になるだろう(MS Word Document: Report of the Accreditation Committeeー認定報告書フォームーFederal Requirements 4.2等)。

認定問題となるのを回避するために、教育記録(成績証明書)には授与学位を記載しなかった可能性も考えられようが、これでは記録上学位を授与したことにならず、真正な学位にはならないから、発行した学位記は何のためなのか?不可解な行為となるだろうか。

どうも”天動説”で考えてみても、小泉町長の学位が真正なものとする根拠は出てこないようである。

あまり難しいことを考えなくとも、短大を卒業したか否か、というだけの話の説明に、なんで弁護士を説明代理人に雇わねばいかんのか?

常識で考えても、可笑しな話ではある。

小泉町長自身も、その代理で説明を尽くす筈であろう國田代理人弁護士も、学歴詐称疑惑への具体的な事実の説明をしないという大変残念で遺憾なことになってしまっている。