Bandoalphaのざっ記ー学位商法問題

主として米国発の真正でない学位や大学などの、所謂「ディプロマ・ミル」、「ディグリー・ミル」の問題を取り上げています。 当ブログ記載事項の著作権は著作者に帰属します。無断での引用は、法の定めるところに則り、各人の責任において御自由にされて下さい。 御意見などございましたらこちらへ。 Bandoalpha@msn.com  Toshi Hino/檜野俊弘

2008年03月

浦賀水道か、懐かしいが

イオンドの掲示板に、

『イオンド大学 筆頭教授 清水馨八郎先生からの「書簡」(警告文)』

というのが掲載されているのだが、

http://www.iond-univ.org/bbs/bbs.cgi (No:102)

『中杉弘のブログ』というのにも、同じものが掲載されている。

http://blog.livedoor.jp/nakasugi_h/archives/55006773.html

中杉弘というのはペン・ネームとかで、実名は黒須英治と言い、イオンドの設立者なのだと言う。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%89%E5%BC%98

たしか昨年末にも時間が長いとかどうとか、同じ文が双方に掲載されていたので、このオーナーのお気に入り文を、指図を受けてイオンドの掲示板にも掲載しているというところだろうか。

(寄稿)イージス艦事件の真相を見誤るな  千葉大学名誉教授 清水馨八郎            

一 浦賀水道航路の特徴

浦賀水道は東京湾への出入り口で細長く毎日数百隻が南北に行き交う海の銀座通りで、 国の内外に開かれた公道、海の国道だ。列車の線路のような道だ。ここを東西に横断しようとする小型漁船の方が細心の注意が必要。この道には毎日巨大タンカー、伊豆七島方面への定期航路の外、内外の巨船が頻繁に通っている

ニ 小型船舶の運航ルール無視

巨大船の機関音は夜間でも小型船側に数分前に充分に届いている筈。小回りがきくのだから一時停止して待つか、僅かに方向を変えれば足りる。同時刻に同僚漁船は何隻も無事横断していた。清徳丸だけが直角の船首同時の衝突だから直前まで全く気がつかなかったのは無謀横断だ。

三 マスコミ、野党、国の大きな錯覚

それを今回、マスコミや野党は国民の生命を守るべき自衛艦が弱い漁船を引き殺したと大騒ぎして責任の本質を見誤ってしまった。首相、大臣、艦長が勝浦漁港にまで謝罪に行っているが、謝るべきは地元の漁業側である。

四 今回の事故の教訓を生かせ

日本は弱者に同情する判官ビーキから責任を国家という公に転嫁してしまっては、今度の教訓が生かされず、同じ誤りを漁協側が繰り返すこと必定。イージス艦も大海原でこんな事故を起こしたなら大問題だが、浦賀水道では別だ。

五 国家、国防の大局を見誤るな

今回貴重な国防艦(一隻千四百億円で買った)を犯人として横須賀港に長期間拘留拉致し、母港の舞鶴に帰して重要な任務に就かせない、その間の国家の重大な国防の空白を起こした責任を一体誰がとるのか。このことが大局的に見て一番問題なのではなかろうか。

(筆者注)

私は千葉大学を停年、退官後、勝浦にある国際武道大学教授として五年間在任し、地元の地域研究をしてきた者で、川津漁港を何回も視察している。

今回の事故を国の責任にのみにしていて、漁協側の反省がなければ同じ誤りを今後も犯し、何の教訓にもならないことを憂えるものである。                              

以上

この「千葉大学名誉教授 清水馨八郎」の寄稿なのだが、

「イージス艦事件」とは去る2月19日未明に発生した、護衛艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故のことを指しているのだろうが、事実の認識に大分見誤りがあるようだ。

一 事故発生場所は「浦賀水道」と思っているようだが、房総半島野島崎の沖合40Kmほどのところを、「浦賀水道」とは言わない。

事故現場を「浦賀水道」と報道している報道機関も無いと思われる。

http://mainichi.jp/select/jiken/graph/atagograph0802/1.html

ちなみに、「浦賀水道」とは東京湾への入り口の三浦半島と房総半島の間の水域であり、

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%A6%E8%B3%80%E6%B0%B4%E9%81%93

船舶航行の「浦賀水道航路」とはそこの狭い航路帯だ。 大胆に事故現場を誤認してしまっているのは、どうしたことだろうか。

http://www.kaiho.mlit.go.jp/03kanku/anzenhou-kaisei/leaf.pdf

事故の発生が浦賀水道航路であった場合は、海上交通安全法が関係してくるだろうが、今回のような外洋の場合は海上衝突予防法という話に違ってもくることだ。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S47/S47HO115.html

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S52/S52HO062.html

今回事故の起きた海面では未だそれほど船舶の航行は多くなく、もう少し先へ進むと東京湾の出入り船舶が増えてきて、徐々に行列を作ってゆくというところだろうか。

「あたご」艦長も、あともう少ししたら艦橋に上がる積りで、仮眠していたという所だったのではなかろうか。

二 相手船の機関音が聞こえることは難しいと思われる。

清徳丸の僚船の証言にも、「あたご」の機関音が聞こえたという話はないようだ、どころか「あたご」が鳴らしたと言う汽笛すら聞こえなかったと証言している。

小型船に乗ってみれば判るが、自船のエンジンや風切り音が意外と騒く、相手船の機関音など、ぶつかる程接近しなければ聞こえるものでもないだろう。

法的には、回避義務は先ず「あたご」にあることになり、「清徳丸」には大型船と小型船の運動性能の違いを理解して、危険行為を防止する義務はあったということだろう。 

三 マスコミの報道姿勢や野党の話は兎も角として、『謝るべきは地元の漁業側である』とは、漁民に対して失礼であり、侮辱であろう。

四 海難審判の結果も出ていないのだ。漁船側の責任だとする根拠も無いであろう。浦賀水道が余程お好きなようだが、事故の場所を間違えているのはいただけない。


五 日本海で今戦争が起きているわけではないのだし、「あたご」は新造艦であり、ハワイでの米海軍の試験訓練施設を借用して装備の性能確認・訓練を終えて、これから配備されるところだったのだから、『国家の重大な国防の空白を起こした』とは、些か話が大袈裟であろう。

事故での「あたご」の責任は大きいと見做されているのであり、まるで被害者みたいな物言いをしたのでは、事の真相を見誤るであろう。

「あたご」は海保による現場検証のため横須賀に滞在中で、実働による現場検証を終えれば、舞鶴に帰投するということだろう。

回収された「清徳丸」のGPSのデータ解析が難航しているとかの話も聞くが、多少時間がかかっても、精確な事故状況の確認ということが、今後に教訓を生かす為にも、最も重要なことであるのは理解すべきであろう。

イオンドの掲示板のほうには、「六」というのもあるが、さすがに躊躇したろうか、中杉弘ブログでは、これはパスしているようだ。

この「正論」に関しては、何か言おうという気もあまり起きないが。

六 北朝鮮の特殊部隊による心理情報作戦(謀略活動)の可能性を考えよ

2月19日午前4時頃に起きた衝突事故当日の2月19日から24日の6日間、海洋調査船「かいよう」が、沈没した「清徳丸」を無人海底探査機を使ってまでして捜索したにもかかわらず、「清徳丸」の操舵室と乗員2名が発見されていないという事実は、東京に向けて核ミサイルを向けている北朝鮮の特殊部隊による「清徳丸」の操舵室(録音機・弾痕・血痕などの証拠が残っていた可能性がある)ごとの拉致と、その後の軍事行動(イージス艦に衝突させること)の可能性が高いことを示唆している。

大変残念な事故だったわけだが、概して軍艦に優先航行権があるべきとするのは間違いであろう。

戦時ともなれば話は別だろうが、平時に一般商船がいちいち軍艦に道を譲っていたのでは国家の経済活動に支障を生じるであろう。

だいいち今回の事故のように夜間では、相手が軍艦なのか商船なのかの区別もつかない。

任務に在った護衛艦も、生活を賭けて漁場に急いでいたであろう漁船も、船の違いによる特性の差こそあれ、海上のルールに於いては対等の関係ということだ。

相手に敬意を払うということとは別のことである。

折角の、「イオンド大学 筆頭教授 清水馨八郎先生」よりの(警告文)とかも、事実を踏み外した儘で掲載したのでは、逆効果であろう。

浦賀水道が何処かなど、船好きの中学生でも解る話なのだから、本人によく確認しておくべきだったろう。

だれも調べもしないし、ニュースも見ていないということか。

九州産業大学のケース

この大学の対応がまた解らない。

ニセ博士号を使用した大学教授のことが新聞やTVで取り上げられ、社会で騒がれるようになると、国立大学でも渋々ながら重い腰を上げて対応措置をとるが、私立大学では週刊誌沙汰になってようやく事の重大さに目覚め、仕方なく対応するようである。

本年(2008年)1月25日の産経ニュースによると、

『教授は公に認められている正規の学位と思い込んでいたという。九産大は「博士号は教授採用の必須要件でないが、学位に関する認識が甘かった」とした上で、教授に今後、この博士号を一切使わないよう厳重注意した』

とマスコミを通じて謝罪することになる。

http://sankei.jp.msn.com/life/education/080125/edc0801252237002-n1.htm

これで一件落着したように見えるかもしれないが、

悪かったのは教授だけなのか?との疑問が残り、何か釈然としないものを感じる。

教授の言い分は、「公に認められている正規の学位と思い込んでいた」と言い、

大学の言い分は、「博士号は教授採用の必須要件でない」と言う。

つまり、どちらも悪くない、むしろ被害者、と言わんばかりである。

これが、大学人としての大学当局および教授の、ニセ学位問題に対する認識なのであろうか。

ニセ博士の教授は主要新聞や週刊誌の報道で叩かれ、一定の社会的制裁を受けると共に、

大学からは「今後、この博士号を一切使わないよう」にとの厳重注意の懲戒処分を受ける。

ところが、懲戒処分を言い渡した大学当局(学長)は、何の責任もとってはいない。

学部教授や大学院教授の採用・昇任の実質的権限は、各学部や各大学院研究科にあるから、学長には直接の責任は及ばない、との見方もあるかもしれない。

しかし、問題の教授が無役の平教授ではなく、学部長や大学院研究科長の役職者であった場合には、役職者は学長直属の大学執行部のメンバーであり、執行部の長であり任命権者としての学長の責任は免れることはできないであろう。

若し、学長が、疑わしい博士号を有する教授であることを知りながら、これらの要職を任命していたとすれば、もはや弁解の余地はないであろう。

九州産業大学の場合、大学当局が問題の教授が疑わしい博士号を有していた事実を数年も前から知っていたことを窺わせる疑惑が大学のホームページに掲載されている。

その疑いを示唆する内容は、大学が大学基準協会に提出した申請書類の中に見られる。

大学基準協会から相互評価認定を取得した後の、平成18年度自己点検・評価報告書には、秋山哲男教授の最終学歴及び学位称号欄には、

「クレイトン大学大学院経営学研究科経営学専攻博士課程単位取得終了 Ph.D.(経営学)」

と記載されているのに、

http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/info/hyouka/h18/c/04_02_02.pdf (69ページ)

大学基準協会へ認定審査のために提出した、平成16年度自己点検・評価報告書には、

「茨城大学教育学部卒業」

とのみ記載され、クレイトン大学大学院の学歴と博士号は記載されていない。

http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/info/hyouka/h16/c/04_02_02.pdf (74ページ)

これだけでは疑惑の証明にはならない。

大学基準協会への認定審査の申請をした前年の、平成15年度の報告書にクレイトン大学博士号の記載がなければ、削除したことにならないからである。

調べていただいたところ、平成15年度版(62ページ)には、

「クレイトン大学大学院経営学研究科博士課程単位取得満期退学 Ph.D.」

と、多少表現は異なるものの平成18年度版とほぼ同じ記載があるという。

こうゆう書類で単なる誤植ということもないだろうから、九産大当局は秋山哲男教授のクレイトン大学博士号が非公認学位であることを認識していて、相互評価認定を取得するにあたり障碍になると見做し、認定審査のため大学基準協会へ提出した平成16年度 自己点検・評価報告書では削除していた疑いが濃くなろう。

週間現代01/26号の記事、「ニセ博士疑惑・現職大学教授25人の実名と言い訳」のなかで、九産大の秋山哲男教授のみが唯一『週1回の論文指導、3年で論文提出。雑誌記事を見て、もっとも信頼できそうなので入学した(大学が代理回答)』と、本人のコメントでなく”大学が言い訳を代弁”しているというのも随分と奇妙な話である。

九産大のサイトには、大学ニュース欄に2008年1月25日付けで「新商学部長と新大学院商学研究科長の決定について」と言うのが出ているだけで、この件に関しての説明等は一切無い様である。

http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/news_backnumber.php

大学には学術研究と教育の最高機関としての社会性というのがあるのだろうし、私学と言えどもそれなりの公的資金(皆の税金)が投資されている所以でもあろう。

九産大・造形短大を運営する中村産業学園には、H18年度で国庫等公的補助金は11億5900万円ほどだろうか。

http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/gaiyo/pdf/h18pdf/h18_syushi_shikin.pdf

九産大当局が若しニセ博士と知っていて、問題の教授を商学部長兼研究科長に任命していいたとすれば、大学の信用を大きく損なう不正行為であり、その社会的責任は大きい。

説明が要るところであろう。

学位の発行機関である大学は、学位問題については、自ら厳しく律してこそ最高学府の大学であり、運営の健全さと透明性を堅持してこそ末永く大学であり得るということだろうが。

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