Bandoalphaのざっ記ー学位商法問題

主として米国発の真正でない学位や大学などの、所謂「ディプロマ・ミル」、「ディグリー・ミル」の問題を取り上げています。 当ブログ記載事項の著作権は著作者に帰属します。無断での引用は、法の定めるところに則り、各人の責任において御自由にされて下さい。 御意見などございましたらこちらへ。 Bandoalpha@msn.com  Toshi Hino/檜野俊弘

2008年02月

イオンド裁判の日程決まる

ハワイ州当局が、イオンドはディプロマ・ミルであるとしてハワイ州での事業登録の抹消等を求めていた訴訟だが、2008年10月13日(月)のハワイ法廷で審理されることと日程が決まったようだ。

http://hawaii.gov/dcca/areas/ocp/udgi/lawsuits/ionduniversity/

http://hoohiki2.courts.state.hi.us/jud/Hoohiki/main.htm (Case No.: 1cc07-1-001671)

この裁判過程に対するイオンドの虚報・捏造記事については以前書いた通り(http://d.hatena.ne.jp/Bandoalpha/20080106)だが、最近のイオンドの掲示板(http://www.iond-univ.org/bbs/bbs.cgi No:98)など見ても、妄想虚言癖は相変らずのようだ。

JWT(Jury Waived Trial)が「判決を下す陪審員は、原告(OCPのブラントン弁護士)による裁判(Trial)を破棄する」と言う意味だとか、Trial is set for October 13, 2008が「別の裁判を10月13日に開始する予定です」とか、妄想なのか自己催眠なのか?、意味不明のことを書いているのには苦笑するほかない。

起業というのは個々の自由なわけであり、米国ではどこでも新規事業の登録というのは比較的容易である。大学などの教育事業についてはそれなりの審査・許認可があったりする州も多いようだが、ハワイ州の場合は高等教育事業についても登録は容易・自由となっている。

そうゆう自由を濫用というか、悪用して、米国市民どころかハワイ州の住民ですらない日本人のグループが、ハワイ州の名を利用して学位・称号を乱売していることに対し、ハワイ州が「出て行け」と訴えていることの意味は軽くはない。

10月13日には判決が下されるわけだが、イオンドは荒唐無稽な言い訳を一人ぶつぶつ書いてないで、自らが起した問題を直視する必要があるだろう。

九州の産業大学のケース

指摘されているところが鋭く、色々と考えさせられるので、其の侭掲載させて戴く。

●学歴汚染の恐ろしさの典型例

ニセ学位による学歴汚染が広がるとわが国の高等教育がどれほど歪められてしまうかを示す典型的な具体例が九州の私立大学の場合である。

問題のA教授は米国のクレイトン大学日本校で博士号を取得し、大学院の長である研究科長まで登りつめた人である。

それほど優秀な人なら何もニセ博士号を取得する必要が無かったのではないかと誰しも思うだろう。

確かに、著名なエジプト学者の場合はそうであるかもしれない。

しかし、A教授の場合は違うことが、研究開発支援総合ディレクトリ(ReaD)を見れば分る。

1) 取得学位欄を見ると、学位取得大学名は明記されていないが、経営学博士(課程)と記入し、

また、著者紹介では、クレイトン大学大学院経営学研究科博士課程単位取得(経営学Ph.D)と

大学院博士課程を修了していることを記載していた。

2) 出身学校・専攻欄は何も記入されていないが、著者紹介では、茨城大学卒と記載していることから、日本での学歴は、大学院の学歴は無く、大学学部の学歴のみである。

3) A教授がニセ博士号を履歴等に記入しなければ、学歴は大学卒、学位は学士となり、余ほど優れた研究業績が無い限り、学部教授、いわんや、博士論文の指導ができる大学院マル合教授には到底なれない筈である。

4) そこで、研究業績(論文、解説)欄を見ると、9件記入されているが、

民間会社の研究所や大学・研究所の紀要などに掲載された論文ばかりで、

日本の学会や国際学会の学会誌に掲載された論文は皆無である。

1) では、日本の学会に入会していなかったのかと、所属学会欄を見ると、6つの学会に所属していることが分る。

日本商業学会 (国内) 、 経営情報学会 (国内) 、 日本流通学会 (国内) 、 日本観光学会 (国内) 、

日本産業科学学会 (理事 、1995 、国内 ) 、 フードシステム学会 (理事 、2002 、国内 )

2つの学会では理事まで務めているが、所属学会の学会誌に1つの論文もないのに、理事に成れるのも理解に苦しむ。

つまり、6つの学会に所属しながら、学会誌に投稿するチャンスは多々ありながら、学会誌掲載の論文が皆無である。

大学院生ですら、課程博士の論文審査を申請するためには、学会誌論文が必要であり、

しかも、レフェリー付である論文が、文系では1件以上、理工系では2件以上、必要であるからである。

結論として、A教授が博士号を採用・昇任時に履歴等に記載しなかったならば、

その当時において大学院マル合教授適格となることは絶対にあり得なかったであろう。

更に、ニセ博士号が判明した現段階においても、大学院Dマル合教授に成れない事は、正規の博士号を取得した人には明々白々である。

不適格となると、ニセ博士号を有する人が正規の博士を養成するといった由々しきことになる。

A教授がこれまで論文指導して授与してきた学位の有効性はどうなるのか、

と学歴汚染の恐ろしさに慄然とする。

このような教授の存在が明らかとなったことは、学歴汚染のこれ以上の広がりを防ぐことが出来る機会となり、文科省による今回の非公認学位調査は、非常に大きな成果を残したといえるのではないだろうか。

注1.研究開発支援総合ディレクトリ(ReaD)の現在の記述からは消去したようだが(http://read.jst.go.jp/public/cs_ksh_012EventAction.do?action4=event&lang_act4=J&judge_act4=2&code_act4=1000210204)、以前は、「経営学博士(課程)」と記載していた。

注2.著書での紹介例

「秋山哲男[アキヤマテツオ]

1943年茨城県生まれ。1966年茨城大学卒業後、クレイトン大学大学院経営学研究科博士課程単位取得(Ph.D)。民間商社取締役、公益法人研究所主任研究員、等を経て2000~2001年米コーネル大学客員フェロー。九州産業大学商学部・大学院商学研究科教授。日本産業科学学会副会長」

https://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?USID=&W-NIPS=9981992984

注3.週間現代の「ニセ博士疑惑、現職大学教授25人の実名と言い訳」(208/1/26)には、下記のコメントがある。

「週1回の論文指導、3年で論文提出。雑誌記事を見て、もっとも信頼できそうなので入学した(大学が代理回答)」

注4.週間朝日の「学歴汚染が国を滅ぼす」(2008.2.1)には下記の記述がある。

「九州産業大の商学部長・大学院研究科長も務める教授は、米国の非認定大学「クレイトン大学」日本校の博士号を取得していたことを、大学院の学生募集要項に載せていた。この教授は92年に論文1本を提出し、240万円を払って学位を取得した。」

注5.産経新聞 2008.1.25

「“ニセ学位”の学部長辞任 九州産業大

 九州産業大(福岡市)は25日、公的機関による認定がない米国の大学の博士号を履歴書などに書いたとして、同大商学部長の教授(64)を厳重注意処分にするとともに、本人から提出されていた商学部長と大学院商学研究科長の役職の辞任願を17日付で受理したと発表した。

 九産大によると、一部報道を受けて昨年11月に調査委員会を設置。聞き取りなどを行った結果、この教授は平成元年から4年まで公的に認定されていない米クレイトン大の日本校(東京)で指導を受けて論文を書き、経営学の博士号を取得して、教授採用時の履歴書などに書いていたことが分かった。

 教授は公に認められている正規の学位と思い込んでいたという。九産大は「博士号は教授採用の必須要件でないが、学位に関する認識が甘かった」とした上で、教授に今後、この博士号を一切使わないよう厳重注意した。」

http://sankei.jp.msn.com/life/education/080125/edc0801252237002-n1.htm

注6.西日本新聞 2008/01/25

「九産大 米非公認大学の博士号利用 商学部長が辞任

 九州産業大学(福岡市東区)は25日、大学院商学研究科長兼商学部長の秋山哲男教授(64)が役職を辞任したのに伴い、同日付で後任者を選出したと発表した。秋山教授は、米国で非公認とされたクレイトン大学の博士号を取得し、履歴書などに掲載していたことから責任を取って辞任したとみられる。大学側は15日付で秋山教授に対し、この博士号を今後一切使用しないように厳重注意していた。

 秋山教授によると、博士号を取得したのは1992年。「指導教授もいて、東京のオフィスに通って指導を受けながら論文を書いた」と説明。学費は年間60万円で、計240万円を支払ったという。96年に九産大教授に採用された際の履歴書にも記入していた。

 秋山教授の辞任について、同大は「学位問題に対する認識が甘かった。今後は教員などの採用にあたっては厳正に対応する」としている。」

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/fukuoka/20080125/20080125_026.shtml

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