Bandoalphaのざっ記ー学位商法問題

主として米国発の真正でない学位や大学などの、所謂「ディプロマ・ミル」、「ディグリー・ミル」の問題を取り上げています。 当ブログ記載事項の著作権は著作者に帰属します。無断での引用は、法の定めるところに則り、各人の責任において御自由にされて下さい。 御意見などございましたらこちらへ。 Bandoalpha@msn.com  Toshi Hino/檜野俊弘

学位記(卒業証書)と、成績証明書

Seesaaブログで2012年7月22日記載のもの。

☆☆☆
学位記(卒業証書)と、成績証明書の関係についての纏め。


DiplomaKoizumi (640x465)

Transcriptkoizumi (613x800)

*当成績証明書は、現在同記録の管理者であるミルサップス大学で管理されているものと同じ内容のものである。(Millsaps College, Office of Recordsにて確認)

◆その1.
「CUMULATIVE TOTALS:(累計全合計)」について。

「HRS ATTEMPTED=50」、(履修科目登録数)は、59になるものと思われる。

「HRS EARNED=65」、(取得単位数)の合計は65なのであるが、ENG0110は、同短大要覧では単位数0となっており、そのコード番号表記からしても0単位(コード番号の1の位の数字は単位数)であるから、62となるものと考えられる。

「QUALITY POINTS=133」、(成績評価点)の合計数は148となる。

「QPA=2.66」、(成績評価平均点)は、148÷59となるので、2.51となる。

◆その2.
「HRS EARNED」(取得単位数)の「65」には、留学生用基礎英語などのInstitutional Credit(補習クラス単位)が含まれており、これを除いた短期大学レベルの取得単位数は56単位である。

Ref-A; Q and A e-mail from Dr. Tom Benberg Senior V.P./Chief of staff SACSCOC.
Date: Tue, 19 Jun 2012 18:14:00 -0400
From: tbenberg@sacscoc.org
To: bandoalpha@msn.com
Credit courses for degree must be at the collegiate level. Remedial courses are sometimes listed as institutional credit but are not at collegiate level and don't count toward graduation. Tom Benberg.
--------------------------------------------------------------------------------
From: Toshi Hino
To: Tom Benberg
Sent: Tue Jun 19 14:34:00 2012
Subject: Credit for a Degree
Dear Dr. Tom Benberg,
I have a question.
The courses of "ENG 0113" and "ENG 0123" ( basic English, Non-transferrable credit, Institutional credit) at the associate degree granting Colleges in Mississippi, Does credit not satisfy degree requirements for graduation at all Colleges or some cases credit satisfy degree requirements?
SACSCOC has a policy for this?
Appreciate your help.
Sincerely,
Toshi Hino
Bandoalpha@msn.com
Everett, WA
--------------------------------------------------------------------------------

Ref-B;
“If a zero "O" appears in a number, other than credit hours, it indicates institutional credit.
Example: 0113 indicates institutional credit”
A UNIFORM COURSE NUMBERING SYSTEM IN MISSISSIPPI PUBLIC COMMUNITY & JUNIOR COLLEGES
http://www.sbcjc.cc.ms.us/pdfs/pb/COURSENUMBERING.pdf

◆その3.
ウッド短期大学をはじめ、ミシシッピィ州などの米国南部地域の大学認定団体であるSACSCOCでは、短期大学士の必要単位数は、60単位以上と規定している。

Ref-A;
SACSCOC Policy 2.7.1
“The institution offers one or more degree programs based on at least 60 semester credit hours or the equivalent at the associate level;”
http://www.sacscoc.org/pdf/PrinciplesOfAccreditation.PDF

◆その4.
ウッド短期大学では、卒業に必要な単位数は64単位以上としており、「Applied Arts」という学位プログラムは、同校に存在していない。

GradRQ8789 (640x316)

Cores8789 (480x502)

*Wood Jr. College Catalog 1987-89* (短大要覧。83-85、85-87、89-93年度版も主要部分は同じ)
http://bandoalpha.web.fc2.com/woodcatalog8789.pdf

以上より;
★本人の教育記録である成績証明書には、「短期大学士・応用美術」をはじめ、短期大学士の学位を取得したとする要件というものが、認められない。

★「Associate of Applied Arts(短期大学士・応用美術)」というこの学位記は、いったい何なのか?だが。

☆☆☆

成績証明書を読む

Seesaaブログで2012年7月15日記載のもの。

☆☆☆
小泉勝町長の、ウッド短期大学(Wood Junior College)の本人の成績証明書の内容を、少し仔細に眺めてみよう。
(クリックで画像は大きくなります)

Transcriptkoizumi (613x800)

教科履修の始まりは、「FALL 1985」とあるから、85年の秋期の学期(セメスター;同短大カタログによれば85年8月29日から12月20日まで)より就学、クラス履修を開始したことが解る。

同85年秋学期では、「ENG 0110 Intensive Basic English for Int'l Students」と「ENG 0113 Basic Writing Skills」の、2つの基礎英語の補習クラスを受講している。

日本の高校を卒業して直に米国短大の講義のクラスに入っても、英語力が普通は不足であろうから、講義を理解し付いて行く事は難しく、眠くなるだけであるから、その前に先ず基礎英語力を付ける為に、留学生向けの英語の補習コースを履修するのは、ごく普通で妥当なところだろう。

これら、「ENG 0XXX」のコードの補習教科というのは、短大課程の以前のものであるから、短大学位・卒業要件の単位としてはカウントされない。(

「ENG 0110」の単位数に「3」とあるのだが(Sem.Hr.Cred.の項)、同短大カタログ()によれば、「ENG 0110」は「英語力ゼロの者を対象としたクラスであり、単位はゼロ」となっており、ミシシッピイ州共通の短大教科コード・システム()でも、数字コードの1の位は、単位数を表示するものとなっているので、これの単位数は「0」とするのが正しいところであろう。
Institutional Creditであるから、いずれにしても学位・卒業の要件単位への影響は無いのだが。

次の「Spring 1986」の86年春学期だが、「ENG 0123 Intensive English for Int'l Students」が重複して記載されている。
見たところ、この時期から使用活字が変わっており、タイプライター(若い学生は知らないだろうが、こんなマシン:)の活字から、PCプリンターの印字に変わったように見える。
記載の重複は、事務処理PC化移行での混乱というところだろうか。

同86年春学期では、「ENG 0123」の英語補習クラス以外に、「MAT 1313」、「SOC 2133」、「ART 1113」の短大課程の教科も履修しており、この学期より短大課程の教科履修に入ったことが解る。

次の「Summer 1986」の86年夏季学期(セッション)だが、「PHY 2213 Physical Science Survey I」が、「W」とあるが、これは「Withdrawal」で、クラス履修登録後に何らかの理由で履修取り消しをした場合であり、「F(Failure)」の単位を落とした場合と違って、成績評価平均点に影響しない。
(成績評価平均点-QPA-は、成績評価点-Quality Points-を対象履修登録単位数-HRS ATTEMPTED-で割ったもの)
夏休み期間であるから、予定変更して一時帰国なりしたものでもあったろうか。

次の、「FALL 1986」86年秋学期。ここに「ENG 0123」が又出ているが、留学生用基礎英語の同補習クラスを再履修していたことが解る。
同一科目の再履修については何回でも認められているから、英語力に若干不安があり、同クラスを再度履修したものであろう。 真面目で熱心な姿勢であったことが窺えよう。
成績評価が「B」となっているが、成績評価(Quality Points)の対象外クラスなので、本来は「P(Passing Quality)」となるところであろう。

次は、「SUMMER 2ND 1987」87年夏季学期(セッション、前期-1st-と後期-2nd-に分かれている)が来ているのだが、順序としては下のほうの「SPRING 1987」87年春学期が本来はここに入るところであろう。何故か記載順序が乱れてしまっている。
87年は春の訪れが遅かった!w

次の「FALL 1987」87年秋学期は、6教科を履修しており最も充実した時期であったろうか。

次、「SPRING 1987」87年春学期。履修教科の中で「SOC 2113 Introductio to Sociology」は、「F」(Failure)であり、これだけは及第点に及ばず、単位を落としている。
取得単位や成績評価点(Quality Points-AからD迄其々4から1)は勿論ゼロであり、本来の単位数「3」が成績評価平均点(QPA)算出の場合、対象履修登録単位数(HRS ATTEMPTED)に加算される。

次の、「SPRING 1988」の88年春学期が最終となっている。5教科を履修している。

以上の累計総合計数(CUMMULATIVE TOTALS)のところだが、対象履修登録単位数(HRS ATTEMPTED)が「50」となっているのだが、いかにも少ない。
「F」などの無い、全くストレートな学生の場合は「HRS ATTEMPTED」単位数と「HRS EARNED」単位数は同数になるわけだが、留学生等で、基礎英語の補習クラスなど成績評価対象外の履修科目がある場合は違ってくる。
基礎英語補習クラスを除き、「F」(Failure、単位3)もあるので、ここは、「59」となるであろう。

取得単位数(HRS EARNED)は「65」となっているのだが、これは「ENG 0110」がゼロ単位であるから「62」となるだろうし、Institutional Creditである基礎英語補習コースを除いた、短大課程の学位取得・卒業要件に見合う単位取得数は、「56」となる。

成績評価点(QUALITY POINTS)の累計も「133」となっているのだが、集計すれば「148」である。

よって、成績評価累計平均点(QPA)も「2.66」でなく、「2.51」となろう。(148/59=2.51)

2年制の米短大に2年9ヶ月あまりも留学したのに、残念ながら学位取得・卒業は出来なかったことになるが、他の普通の学生よりも1.5倍の期間も勉強したのであるから、それで十分以上であろう。

時代が進めばもっと色々な情報も明らかになることだろうし、姑息な誤魔化しというのは、いずれは判ってしまうことである。

主権者である町民になにも根拠を説明せず、「間違いなく卒業している!」とだけ強弁して、自ら赤恥を被る必要はあるまい。

☆☆☆

新聞報道から

Seesaaブログで2012年7月12日記載のもの。

☆☆☆
石川県志賀町小泉勝町長の、学歴詐称疑惑告発に対する金沢地検の不起訴処分、及び審査申し立てへの金沢検察審査会の議決結果に関する読売新聞と中日新聞の記事である。

AA (640x225)

BB (640x178)

これを読む限り、担当検事や検察審査会の委員は、「学位記である卒業証書」と本人の「成績証明書」を検証したうえで、学位を取得し卒業したもの(卒業したと考えるに十分な証拠)と判断したと受け取れよう。

これまでに度々述べてきたところであるのだが、成績証明書の内容を検証すれば、短期大学士の学位取得に最低でも必要とされる60セメスター単位は取得しておらず(短大課程前の基礎英語教科のInstitutional Creditを除くと、短大課程の取得単位は56単位)、また、学位記に記されている「Applied Arts(応用美術)」という学位プログラムはWood Jr. Collegeの短大要覧には記載が無く、そのプログラムに見合う教科も同校に存在していないものである。

成績証明書の検証から解るのは、短期大学士学位を取得し卒業したとする根拠が何も無い。

ということなのである。
米国で大学関係者にこの成績証明書を見せて、「ああ、これは間違いなく卒業してますね」と言う人はいない。
それが、日本ではどうしたことか卒業したとするのに十分と公式に解釈されるという、不思議な事態となっている。

☆☆☆
ギャラリー
  • 歳月
  • 学位記のなぞ
  • 学位記(卒業証書)と、成績証明書
  • 学位記(卒業証書)と、成績証明書
  • 学位記(卒業証書)と、成績証明書
  • 学位記(卒業証書)と、成績証明書
  • 成績証明書を読む
  • 新聞報道から
  • 新聞報道から
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

最新コメント